こんにちは。いっぱしのトレーナー、おじょーです。今日はM-Aダブルにて、マスターボール級に到達した構築を紹介します。
ダブルバトルという新しい世界
正直にお話ししますと、私はこれまでずっとシングルバトルをメインに戦ってきた人間であり、ダブルバトルに関しては完全に「門外漢」でした。
右も左もわからない状態からのスタートでしたが、試行錯誤を繰り返しながらなんとかシーズン終盤の修羅場をサバイバルし、無事にマスターボール級へと到達することができました。
そして、この挑戦を通じて、シングルバトルだけでは決して味わえなかった「ダブルバトルならではの深い学びと、圧倒的なおもしろさ」を肌で知ることになります。
今回は、そんなダブル初心者の私をマスボ級まで連れて行ってくれた、超爽快で、ちょっとイカれた(?)自慢の構築を紹介します。これからダブルに挑戦してみたいという方の参考になれば幸いです!
バトルチーム
実際に私がマスターボール級まで駆け上がったチームを公開します。「トレーニング > コーディネートチーム > チームIDで編成」を選び、以下のチームIDを入力することで、まったく同じ編成をすぐに使うことが可能です。

コンセプト
この構築の主軸は、非常にシンプルかつ強力な「おいかぜ晴れ熱風」ギミックです。
エルフーンの特性「いたずらごころ」から繰り出される先制「おいかぜ」で盤面を支配し、メガリザードンYの特性「ひでのり」によって強化された超火力の「ねっぷう」を上からぶち放ちます。相手の盤面を2体同時にガリガリと削り、一瞬ですべてを焼き払っていく動きは、決まれば最高に爽快です。
この圧倒的な制動力を最大限に活かすため、本構築のゲームプランは非常に明確です。「メガリザードンYはほぼ確定選出。残りの3枠で、いかにこの強力な固定砲台を安全に動かし、守り切るか」この一点に特化しています。
リザードンを介護するためのサポート体制を盤石にしつつ、リザードンが通らない天敵に対しては裏のメンバーが徹底的に逆メタを張る。エースを文字通り「絶対的な中心」として据えて戦い抜くことこそが、このパーティの基本コンセプトです。
基本選出・ゲームプラン
この「リザードンを徹底的に介護して安全に動かす」というコンセプトを実戦で形にするための基本選出が、メガリザードンY+オオニューラの2体を軸にした形です。この2体はほぼ確定選出となりますので、実際の選出画面では「残りの4体から、どちらのプランで裏の2体に絞り込むか」を決めるだけの、非常にシンプルなゲームプランになります。
相手のパーティを見て、以下の2つのプランから選択します。
プラン①:エルフーン+ガオガエン(サポート全振り・リザ心中ルート)
- 特徴:リザードンの出力を最大化させる選出です。
- 立ち回り:「おいかぜ」と「ねこだまし」のWサポートで、リザYの晴れ熱風を絶対に安全な状態から、上から通し続けます。
- 注意点:サポートに特化している分、万が一リザードンが早期突破されてしまった場合、一気に火力が足りなくなって崩壊するハイリスク・ハイリターンな戦術です。ですが、通せると踏んだ時の爆発力は随一です。
プラン②:ドドゲザン+イダイトウ♂(アタッカー全振り・超攻撃型ルート)
- 特徴:全員が「サポートなしで殴れる」性能を持った、隙のない選出です。
- 立ち回り:リザYを荒らしにくる天敵が見える場合はこちらを選びます。
オオニューラとリザYで前線を引き裂いた後、裏から出てくるドドゲザンとスカーフイダイトウが、それぞれ単体で相手を縛り倒していきます。 - 強み:誰が倒されても次がアタッカーなので戦線が途切れず、相手に隙を見せません。終盤環境の泥仕合を力技で制する、非常に安定感のある裏選出です。
- 注意点:エルフーンが留守番をしているため「S操作手段に乏しい」という弱点があります。相手に「おいかぜ」を張られて上を取られた時がややきついです。オオニューラの「ねこだまし」やドドゲザンの「ふいうち」でヒリヒリするような読み合いを制していくプレイングが非常に重要になってきます。
選出時の絶対禁忌:ガオガエンとドドゲザンは「共演NG」
この2つの選出プランを運用する上で、絶対にやってはいけない禁忌(NG組み合わせ)があります。それが、ガオガエンとドドゲザンの同時選出です。
なぜなら、オオニューラ(確定選出)がすでに地面弱点を持っているため、ここにガオガエンとドドゲザンまで並べてしまうと、リザードン以外の3匹が全員地面弱点という、とんでもない地獄絵図が完成してしまうからです。
もし相手のパーティにガブリアスがいた場合、こちらの盤面を見た瞬間にガブリアスが嬉しさのあまり絶頂し、嬉々として「じしん」を連打されて一瞬で壊滅します。
そのため、基本選出の残り2枠を選ぶ際は、ガオガエンかドドゲザン、どちらか1匹だけにするように徹底してください。この選出制限さえ守れば、環境のあらゆるパーティと対等以上に渡り合えます。
パーティ個体紹介
メガリザードンY

| 能力ポイント | 実数値 | |
|---|---|---|
| HP | 2 | 155 |
| こうげき↓ | 0 | 93(111) |
| ぼうぎょ | 0 | 98 |
| とくこう↑ | 32 | 177(232) |
| とくぼう | 0 | 105(137) |
| すばやさ | 32 | 152 |
※()内はメガシンカ時の実数値
能力補正:ひかえめ(こうげき↓とくこう↑)
技:ねっぷう/ソーラービーム/ウェザーボール/まもる
特性:サンパワー→ひでり
持ち物:リザードナイトY
今回の絶対的な主役です。
- 運用:すばやさは「おいかぜ」で補うため、性格「ひかえめ」の火力特化。
- 小話:ほぼ撃たない「ウェザーボール」ですが、1度だけ「雪パ」のガブリアスに対し、
メガシンカをあえてせず「氷タイプ威力100」としてぶち込んで分からせた奇跡があります。
エルフーン

| 能力ポイント | 実数値 | |
|---|---|---|
| HP | 2 | 137 |
| こうげき↓ | 0 | 78 |
| ぼうぎょ | 0 | 105 |
| とくこう | 32 | 129 |
| とくぼう | 0 | 95 |
| すばやさ↑ | 32 | 184 |
能力補正:おくびょう(こうげき↓すばやさ↑)
技:ムーンフォース/おいかぜ/にほんばれ/アンコール
特性:いたずらごころ
持ち物:きあいのタスキ
リザードンを上から動かすための最高の相棒です。
- 強み:テンプレと違い「にほんばれ」を仕込んでいるため、天候の奪い合いで活躍。
- プレイング:「まもる」を使った相手に「アンコール」を突き刺し、「今、あなた守るって言いましたね?」とマジレスしていく動きが最高に嫌らしくて強力でした。
イダイトウ

| 能力ポイント | 実数値 | |
|---|---|---|
| HP | 0 | 195 |
| こうげき↑ | 32 | 180 |
| ぼうぎょ | 2 | 87 |
| とくこう↓ | 0 | 90 |
| とくぼう | 0 | 95 |
| すばやさ | 32 | 130 |
能力補正:いじっぱり(こうげき↑とくこう↓)
技:ウェーブタックル/クイックターン/アクアジェット/おはかまいり
特性:てきおうりょく
持ち物:こだわりスカーフ
データから半信半疑で引っ張ってきた、本構築のMVPです。
- 運用:基本的に「ウェーブタックル」と「おはかまいり」しか撃たないので、技スペは余りがちです。
- コスパ:何気にシングルバトルにも全く同じ技構成で流用できるため、育てておいて絶対に損はない神ポケモンです。
ドドゲザン

| 能力ポイント | 実数値 | |
|---|---|---|
| HP | 32 | 207 |
| こうげき↑ | 32 | 205 |
| ぼうぎょ | 0 | 140 |
| とくこう↓ | 0 | 72 |
| とくぼう | 0 | 105 |
| すばやさ | 2 | 72 |
能力補正:いじっぱり(こうげき↑とくこう↓)
技:ドゲザン/ふいうち/アイアンヘッド/まもる
特性:まけんき
持ち物:ヨプのみ
リザYを上から叩いてくる天敵「プテラ」を分からせるための用心棒です。
- 役割:圧倒的な耐性でプテラを完封し、「アイアンヘッド」で処理します。
- 破格の先制火力:性格補正+A全振りの「ふいうち」は先制技の域を超えた超火力です。目安として、相手のHPが半分くらいまで削れていれば「ふいうち」でそのまま倒しきれるほどの縛り性能を誇ります。
↓の記事で紹介した型をそのまま採用。

オオニューラ

| 能力ポイント | 実数値 | |
|---|---|---|
| HP | 2 | 157 |
| こうげき | 32 | 182 |
| ぼうぎょ | 0 | 80 |
| とくこう↓ | 0 | 54 |
| とくぼう | 0 | 100 |
| すばやさ↑ | 32 | 189 |
能力補正:ようき(とくこう↓すばやさ↑)
技:インファイト/フェイタルクロー/ねこだまし/まもる
特性:かるわざ
持ち物:しろいハーブ
「ねこだまし」に加え、かくとう+どくの攻撃範囲が優秀な高速アタッカーです。
- ハーブのシナジー:相手の「いかく」を逆に利用して「かるわざ」を発動させたり、「インファイト」の耐久ダウンを帳消しにして実質積み技感覚で撃てるのがあまりにも強すぎました。
↓の記事で紹介した型をそのまま採用。

ガオガエン

| 能力ポイント | 実数値 | |
|---|---|---|
| HP | 31 | 201 |
| こうげき | 0 | 183 |
| ぼうぎょ | 15 | 125 |
| とくこう↓ | 0 | 90 |
| とくぼう↑ | 20 | 143 |
| すばやさ | 0 | 83 |
能力補正:しんちょう(とくこう↓とくぼう↑)
技:じごくづき/すてゼリフ/フレアドライブ/ねこだまし
特性:いかく
持ち物:オボンのみ
説明不要のダブルバトルの絶対王者。
- 役割:「いかく」と「ねこだまし」で味方の盤面を徹底サポートします。
- 火力:基本はクッション役ですが、リザYの「ひでり」下であれば、「フレアドライブ」でそこそこのアタッカー並みの火力を出せる点も偉かったです。
↓の記事で紹介した型をそのまま採用。

各種パーティ対策
では、この選出ルールを踏まえた上で、環境にうごめく三大ギミック(砂・雨・トリル)やリザミラーに対して、具体的にどう立ち回っていくのかを解説します。最初に、リアルな体感相性をぶっちゃけてしまうとこうです。
対砂→割と有利、対雨→立ち回り次第、対トリル→お祈り
対砂
メガリザードンYの弱点(岩・地面)を突いてくる相手なので、一見「キツいのでは?」と思われがちですが、実はこの構築が最もカモにできる得意なマッチアップです。
なぜなら、砂パの物理アタッカーたちに対して、ガオガエンの特性「いかく」が文字通りぶっ刺さるからです。実際の処理ルートは以下のように非常にシンプルです。
- ガオガエンの「ねこだまし」で、相手のドリュウズの動きを止めます。
- その隙に、オオニューラの「インファイト」や、イダイトウ♂の「ウェーブタックル」をぶち込んで、確実に1体ずつ持っていきます。
ちなみに、対バンギラスを見据えて「ドドゲザンのアイアンヘッドで分からせてやろうか」と一瞬頭をよぎるのですが、横のドリュウズが嬉々として「じしん」を撃ってくる未来が見えるので、ドドゲザンの選出は控えておきます。今日はこれくらいで勘弁しておいてやる。
対雨
雨パを崩すためのカギは、相手の最強エースであるブリジュラスです。このブリジュラスに対して、こちらは複数の処理ルートを確保しておくことで、相手のプランを崩壊させていきます。
- ルート(1):エルフーンの先制「にほんばれ」で天候を奪い、雨下のエレクトロビームを不発にさせつつ、リザYの強化「ねっぷう」をブッ刺す。
- ルート(2):オオニューラの高威力「インファイト」で、上からそのまま格闘弱点を突いて一撃粉砕。
このリザ、エルフーン、オオニューラまでの3体は確定として、最後の4匹目の選出が悩みどころになります。雨パの裏に高確率で控えている相手のイダイトウ♂の存在を考えると、先制「ふいうち」で縛ることができるドドゲザンを裏に置いておくのが最も安定しました。
対トリル
ぶっちゃけ、最初は「ねこだましでトリル始動役を止めれば終わりじゃん」と高を括っていました。しかし環境は甘くありません。特性「テイルアーマー」でこちらのねこだましを完全にシャットアウトしてくるリキキリンが出てきた時は、リアルに頭を抱えました。
こちらのメインギミックが完全に封じられた暗黒の対面。ここで私が仕掛けたのが、究極の心理戦「初手ドドゲザンじゃんけん」です。選出画面であれほど「絶対にやるな」と戒めていた禁忌、ガオガエンとドドゲザンの同時選出を、ここではあえて初手から並べます。
狙いは、相手への強烈なブラフです。悪タイプが2枚並んだ盤面を見せることで、相手に「あ、こいつら悪2匹でリキキリンを集中攻撃して、トリルを力技で阻止しにくる気だな」と思わせるのです。
相手の思考をそう誘導できれば、こちらの勝ち(あるいは、賭けの始まり)です。相手のコータスが「じゃあ俺は初手から『ふんか』をぶち込んで、この悪2匹をまとめて分からせてやるわ!」と、無警戒で突っ込んできてくれたらしめたもの。
トリルは張られてしまいますが、こちらはリキキリンなど目もくれず、突っ込んできたコータス1体にこちらの火力を全集中させます。最速でコータスのHPをゴリッと削ることで、「ふんか」の火力を事前にゴミクズにすることに成功するのです。威力の半減した噴火など、恐るるに足らず。そのまま泥臭く押し切るルートを確立しました。
……と、それっぽく説明してみましたが。正直に言います。これ、コータスが初手「まもる」を押してきた瞬間、すべてが破綻して終わります。
本当に、ただそれだけで一瞬でパーティが崩壊します。ですが、マジで他にどうしようもないのです。少ない確率だけど、「相手がふんかで突っ込んでくる」という未来に、自分の全ての運と気合いを賭けてボタンを押す。
「化け物をも凌ぐ必要に迫られたのなら、人間性をも捨て去る」
命がけのギャンブルに全てを賭ける度胸こそが、修羅の環境を生き残る唯一の手段なのです。
構築が出来上がった経緯
さて、ここまで各ギミックへの立ち回りや、地面の一貫性を切る選出制限のロジックなど、いかにも「自分がイチから考え抜いて作った最強の結論パ」であるかのように、偉そうに解説してきました。
……が、ここで白状します。
実は私、このパーティの並びを自分で意図して組んだわけでは一切ありません。始めた当初は、リザY、エルフーン、ガオガエン、オオニューラは固定で、他の2匹を試行錯誤していました。とにかく環境のプテラとガブリアスが重すぎてボコボコにされていたのです。
「もう無理、どうしよう……」と絶望した私が、藁にもすがる思いでリザードンの公式バトルデータを開いたのが、すべての始まりでした。
リザードンと同時採用されているポケモン。その上位陣の中で、私が実際に育成して持っていたのはドドゲザンとイダイトウ♂の2体くらいしかいませんでした。正直なところ、最初はこいつらがリザードンと一緒に採用されている理由がよくわかりませんでした。むしろ、アンチシナジーにすら思えたほどです。
- イダイトウ♂への疑問:リザYの特性で「晴れ」にするのに、水タイプのイダイトウ♂を入れたら水技の威力が下がって相性最悪じゃないか?
- ドドゲザンへの疑問:ドドゲザンの特性「まけんき」は威嚇対策で有名だけど、特殊アタッカーのリザYに対して、相手がわざわざ威嚇持ちを投げてくるか?
ですが、データはきっと何か重要なヒントを示しているに違いないと考えました。半信半疑ながらも、手持ちにいたこの2体をパーティに採用してみたのです。すると実戦において、その本当の理由を肌で理解することになります。
こいつらは、リザードンを介護するために隣にいたのではありませんでした。リザードンを倒しにくる天敵たちを、逆に返り討ちにするために存在していたのです。
晴れ下での水技の弱体化なんて関係ありませんでした。イダイトウ♂は「こだわりスカーフ」を巻いて、最速ガブリアスの上から強引に2回動いて処理し、終盤は適応力「おはかまいり」で相手を叩き潰すためにいたのです。
威嚇対策なんて関係ありませんでした。ドドゲザンは、リザYの上から岩雪崩を落としてくるプテラに対して圧倒的な耐性で君臨し、「アイアンヘッド」と「ふいうち」で完璧に完封するためにいたのです。
教科書通りのタイプ相性やコンボの良さだけでは見えてこない、「環境のメタの回り方」がそこにはありました。データは私が思っていた以上に、冷徹で、そして完璧でした。


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